日本昔ばなし


【ほっこり】日本昔ばなし[現代ばなし編#3](笠地蔵)




【昔話あらすじ】

年も暮れようとする頃の話。
雪深い山の中に住む夫婦は、正月を迎えるにも米一粒すら残っていなかった。そこで女房が作った髪飾りのかせ玉を町に売りに行くことにした。
男が地蔵峠を通ると、お地蔵様の頭の上に雪が積もっていたので雪を払ってあげた。大晦日の夕方、町についた男はそこでかせ玉を売るが、一向に売れない。と、そこに笠売りのおじいさんがやってきた。笠売じいさんもまったく笠が売れないので、二人はそれぞれの売り物を交換することにして家路についた。
その途中、男がまた地蔵峠を通ると、お地蔵様は寒そうに佇んでいる。やさしい男はお地蔵様の頭に笠をかぶせてあげた。そして家に帰り、そのことを女房に話すと、それは良いことをしたと言い、女房も喜んだ。
さて、その夜夫婦が寝ていると、外で物音がする。出てみるとそこには米・野菜・果物・着物などがたくさん置いてあった。二人の目には、遠くに峠のお地蔵様が帰って行くのが見えた。こうして二人は無事に正月を迎えることができた。

【現代話あらすじ】タイトル: 「カサジゾウとインフルエンサーの逆襲」

年末が近づくある寒い日、雪深い山の中に住む夫婦は、正月を迎えるための食料が一切残っていなかった。夫婦は「このままじゃ正月を迎えられない!」と焦り、夫は妻の手作りのアクセサリー「ビーズブレスレット」を町に売りに行こう!きっと誰かが喜んで買ってくれるはずだと決意しました。妻は「本当に大丈夫?」と心配しましたが、夫は「俺が頑張るから、安心して待ってて!」と励ましました。

夫は「地蔵峠」を通る途中、雪で覆われたお地蔵様を見つけました。「こんな寒い中、雪をかぶっているなんて可哀想だ」と思った夫は、スマホを取り出してお地蔵様の写真を撮り、「#お地蔵様 #雪だるま #優しさ」とSNSに投稿しました。

大晦日の夕方、町に着いた夫はビーズブレスレットを売ろうとしましたが、全く売れませんでした。そこで、彼は「インフルエンサーになれば、売れるかも!」と考え、インスタグラムで「ビーズブレスレットチャレンジ」を始めました。友達にタグ付けしてもらったり、ストーリーで宣伝したりしましたが、反応はイマイチでした。

その時、帽子売りのおじいさんがやってきました。彼も全く帽子が売れず、二人は「お互いの売り物を交換しよう」と提案しました。夫はビーズブレスレットを渡し、おじいさんからおしゃれな帽子を受け取りました。

帰り道、再び地蔵峠を通ると、お地蔵様が寒そうに佇んでいるのを見つけました。夫は「このお地蔵様に帽子をかぶせてあげたら、寒さを防げる」と思い、帽子をかぶせてあげました。そして、再びスマホを取り出し、「#お地蔵様に帽子 #優しさの輪」を投稿しました。

家に帰ると、妻は夫の行動を聞いて「素晴らしいことをしたね!お地蔵様も喜んでいるよ」と褒めました。二人は心温まる気持ちになり、正月を迎えることを楽しみにして眠りにつきました。

その夜、外で物音がするのを聞いた夫婦は、驚いて外に出てみると、そこには最新のスマートフォン、タブレット、さらには高級ブランドの服や靴が山積みになっていました。二人は目を丸くしました。

「これは一体どういうことだ?」と夫が言うと、遠くにお地蔵様の姿が見えました。お地蔵様はスマホを持って、夫婦の投稿を見てニコニコしていました。実は、夫がSNSに投稿したことが、町の人々の目に留まり、彼の優しさが広まったのです。

町の人々は、夫婦のために最新のガジェットやファッションアイテムを寄付することにしたのでした。夫婦は、SNSの力で人々の心をつなげることができたことに感謝しました。

こうして、夫婦は無事に正月を迎えることができ、これからも人々に優しさを広めていこうと誓ったのでした。お地蔵様も、SNSでの「いいね!」を楽しみながら、静かに見守っていました。

おしまい。

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【爆笑】日本昔ばなし[現代ばなし編#2](こぶとり爺さん)



(出典 Pixabay:IqbalStock)


【昔話あらすじ】

顔に大きなこぶのある、のんきなお爺さんと心の狭いお爺さんがいた。
のんきなお爺さんが森に木を切りに行くと、突然雨が降ってきたので木の影で雨宿りをすることにした。いつのまにか眠ってしまい、目が覚めると鬼たちが楽しそうに踊っていた。
お爺さんもついつい鬼たちの輪の中に入っていってしまった。お爺さんの踊りを気に入った鬼が、また明日も来るように、それまでこれを預かっておくと言って顔のこぶをとってくれた。
あくる日そのことをもう一人のお爺さんに話すと、その爺さんも、さっそくその夜に鬼の踊りの輪の中に飛び込んでいった。しかし陽気なお爺さんと違って、踊りが大嫌いでいやいや踊っていたものだから、鬼たちはすっかりしらけてしまった。
お爺さんはこぶをとってくれと嘆願するが、逆に昨日預かっていたこぶを顔につけられてしまい、両方の頬にこぶをつけて一生を送らなければならなくなってしまった。


【現代話あらすじ】タイトル:お爺ちゃんとユーチューバーのダンス

ある町に、のんきなお爺ちゃんと心の狭いお爺ちゃんが住んでいました。のんきなお爺ちゃんは「#のんきライフ」をSNSで発信し、また、心の狭いおじいちゃんは「#真面目おじいちゃん」とSNSで発信して、いつも過ごしていました。

ある日、のんきなお爺ちゃんが森に木を切りに行くと、突然雨が降ってきました。「ああ、濡れちゃうな」と思い、木の陰で雨宿りをすることにしました。いつの間にか眠ってしまい、目が覚めると、なんとユーチューバーたちがスマホで楽しそうにダンス動画を撮影していました

お爺ちゃんもついついユーチューバーたちの輪の中に入っていき、「これ、面白そうだな!」と一緒に踊り始めました。ユーチューバーたちはお爺ちゃんのダンスを気に入って、「また明日も来てくれ!それまでこれを預かっておくよ!」と言って、彼の古いスマホを新しいものに交換してくれました。

次の日、お爺ちゃんは心の狭いお爺ちゃんにそのことを話しました。「ユーチューバーたちがダンスしてくれて、スマホも新しくしてくれたんだ!」と興奮気味に言うと、心の狭いお爺ちゃんは「そんなの信じられない!俺も行く!」と決意しました。

その夜、心の狭いお爺ちゃんはユーチューバーの踊りの輪の中に飛び込んでいきました。しかし、彼は踊りが大嫌いで、いやいや踊っていたので、ユーチューバーたちはすっかりしらけてしまいました。「なんだ、このおじいちゃんは?」と困惑するユーチューバーたち

心の狭いお爺ちゃんは「スマホを新しくしてくれ!」と嘆願しましたが、ユーチューバーたちは「あんたはその古いスマホで十分さ!それでお前もユーチューバーになるといいさ!」とユーチューバーたちは大笑い

結局、心の狭いお爺ちゃんは新しいスマホを手に入れることができず、新しいスマホを持っているお爺ちゃんに嫉妬しながら一生を送ることになりました。彼は「#古いスマホお爺ちゃんで生きていく!」と嘆きながらも、SNSで「#ユーチューバーのダンス」に挑戦することに。

お爺ちゃんは「これも運命だ!」と開き直り、ユーチューバーたちと一緒にダンス動画を投稿し始めました。すると、意外にもフォロワーが増え、「古いスマホお爺ちゃん」として人気者になりました。

こうして、のんきなお爺ちゃんは「#ユーチューバーのダンス」で楽しみ、心の狭いお爺ちゃんは新しいスマホを手に入れられず、「#古いスマホお爺ちゃん」として新たな人生を歩むことになったのでした。

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【ほっこり】日本昔ばなし[現代パロディ編#1](かぐや姫)




【昔話あらすじ】
竹から産まれた美しい姫は、やがて月に帰って行っちゃう
竹取りのお爺さんが山で竹をとっていると、一本の竹が金色に光っているのを見かけた。その竹を切ってみると中に小さな女の子が座っていた。おじいさんはこれは神様からの授かりものに違いないと言って、家に連れて帰り、かぐや姫と名付けて育てることにした。

その日からお爺さんが山へ竹を取りに行くといつも金色に輝く竹があり、その中にはたくさんの黄金があり、おじいさんはお金持ちになった。三ヶ月ほどでかぐや姫は美しい娘に成長した。その噂は広まり、結婚の申し込みが殺到したが、かぐや姫は無理な注文をして諦めさせようとした。


やがて十五夜が近づくと、かぐや姫はおじいさんに、自分は月の都の者で、八月十五夜に月から迎えがやって来るとうち明けた。お爺さんは十五夜の日にたくさんの侍を雇ってかぐや姫を守ろうとした。しかし月の使者がやってくると侍達は全く動けなくなってしまった。かぐや姫はお爺さんに命の袋を渡して別れを告げ、月の使者とともに月の都へと帰っていった。

【現代話あらすじ】タイトル:かぐや姫のSNSデビュー

ある日、竹林でスマホをいじっていたおじいさんとおばあさんが、光る竹を見つけました。「お、これ、インスタ映えしそう!」とおじいさんが言うと、竹の中から小さな女の子が現れました。彼女の名前は「かぐや姫」。彼女は実は月から来たインフルエンサーでした。
かぐや姫はすぐにSNSアカウントを作り、フォロワーを増やすことに夢中になります。彼女の美しさとユニークな投稿は瞬く間にバズり、地上の若者たちが彼女のファンになりました。

しかし、かぐや姫は「彼氏募集中」と投稿したところ、求婚者たちが続々と現れます。彼女は「私のハートをゲットしたいなら、3つのチャレンジをクリアしてね!」とSNSで告知します。


1. 「月の光を集めてきて」チャレンジ:求婚者たちは、夜中に懐中電灯を持って月の光を集めようとしますが、結局はただの光の反射で、全員が「これ、月の光じゃないよね?」と困惑。

2. 「月のウサギを捕まえてきて」チャレンジ:求婚者たちは、ウサギを捕まえようとするも、実際にはウサギのコスプレをした友達を連れてきて「これが月のウサギだ!」と主張。かぐや姫は大爆笑。

3. 「私のためにダンスを踊って」チャレンジ:求婚者たちは、TikTokで流行っているダンスを披露しますが、全員がリズムを外して大失敗。かぐや姫は「これ、ダンスじゃなくて、ただの体操だよ!」とツッコミ。

結局、誰もチャレンジをクリアできず、かぐや姫は「やっぱり、地球の男子はレベルが低いなぁ」と呟きます
そして、月の使者がやってきて「かぐや姫、そろそろ帰る時間だよ」と言います。かぐや姫は「えー、まだフォロワーが増えてないのに!」と不満を言いますが、結局は月に帰ることに。

最後に、かぐや姫は月からインスタライブを始め、「地球の男子はダンスもできないけど、月のウサギは最高!」とフォロワーに向けて笑顔で手を振ります。

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